こんにちは、サンクス運送株式会社の専務、ヨシコです。
ITに詳しくない私が、2日間にわたる経営計画作成研修に参加してきましたので、その様子をレポートします。正直、最初は「経営計画なんて難しそう…」と及び腰でしたが、驚くほど楽しく、しかも効率的に計画を作ることができました。
その秘密は、なんとAIの活用にあったんです!
Day 1: 財務分析からはじまる現状把握
朝のオリエンテーション
研修が始まると、講師の松山さんから2日間の流れについて説明がありました。
「今回の研修では、AIを活用しながら経営計画の各要素をマンダラチャートで可視化していきます。全体像を掴みつつ、詳細な計画を段階的に作成していくのがポイントです」
松山さんの説明を聞いて、少し安心。AIの力を借りられるなら、私にもできるかもしれない…そんな希望が湧いてきました。
決算書分析でAIの威力を実感
最初のセッションは決算書分析。過去の財務データを見ながら、現状を把握していきます。ここで早速AIの威力を実感することに。
松山さん:「では、この決算書データをAIに入力して、分析してもらいましょう」
私:「えっ、そんなことができるんですか!?」
松山さん:「はい、できますよ。AIに『この決算書を分析して、重要なポイントを3つ挙げてください』と指示するだけです」
AIの分析結果:
- 売上高は前年比5%増加しているが、燃料費の高騰により利益率が1.5%低下している
- 車両の稼働率が低下しており、配車管理に改善の余地がある
- 建築資材の保管需要が増加しているが、倉庫スペースの不足が顕在化している
私:「すごい…こんなに簡単に重要なポイントが分かるなんて!」
松山さん:「そうなんです。AIを使うことで、データ分析の時間を大幅に短縮できます。その分、対策を考える時間に充てられるんですよ」
AIの分析結果をもとに、グループでディスカッション。他の参加者の方々と意見を交換しながら、自社の現状について理解を深めていきました。
利益計画シミュレーションで未来を描く
午後からは、利益計画のシミュレーションに取り組みます。ここでもAIが大活躍。
松山さん:「目標の売上高と利益率を設定したら、AIがそれを達成するための具体的な施策を提案してくれます」
私:「へぇ、そんなことまでできるんですね」
AIの提案:
- 燃料効率の良い車両への入れ替えを進め、コスト削減を図る
- IoTを活用した配車最適化システムの導入
- 倉庫の多層化や自動化設備の導入による保管効率の向上
松山さん:「AIの提案を参考にしながら、自社の状況に合わせて計画を立てていきましょう」
グループで議論を重ね、複数のシナリオを作成。最終的に、「3年後に売上高20%増、営業利益率6%」という目標を設定しました。
事業戦略で活路を見出す
1日目の最後は、事業戦略の立案です。ここではPPM分析やアンゾフの成長マトリクスを使います。
松山さん:「これらの分析フレームワークも、AIを使えば簡単に作成できます」
私:「へぇ、でも難しそうですね…」
松山さん:「大丈夫です。まずはAIに『当社の主要事業についてPPM分析をしてください』と指示してみましょう」
AIの分析結果:
- 花形事業: 建築資材の保管・配送サービス
- 金のなる木: 定期配送契約
- 問題児: 新規開発中のラストマイル配送サービス
- 負け犬: 一般貨物の単発輸送
私:「わぁ、こんな風に整理してくれるんですね。これなら戦略を考えやすそう!」
AIの分析結果をもとに、グループでディスカッション。「花形事業」の建築資材関連サービスをさらに強化しつつ、「問題児」のラストマイル配送サービスの開発にも力を入れていくことを決定しました。
Day 2: 組織・人材育成計画で未来を創る
朝の振り返り
2日目の朝は、前日の内容を振り返るところから始まりました。
松山さん:「昨日は財務分析から始まり、利益計画、事業戦略と進めてきました。今日はいよいよ、それらを実現するための組織と人材育成の計画を立てていきます」
私:「昨日はAIのおかげで、思ったより順調に進められました。今日も頑張ります!」
マンダラチャートで組織の全体像を描く
最初のセッションは組織計画の策定です。ここでマンダラチャートという手法を使います。
松山さん:「マンダラチャートは、全体像を8つの要素に分解して可視化する手法です。中心に全社目標を置き、その周りに各部門の目標を配置していきます」
私:「えっと…具体的にはどうすればいいんでしょうか?」
松山さん:「心配しなくても大丈夫。ここでもAIが手伝ってくれますよ。『当社の組織計画をマンダラチャートで表現してください』と指示してみましょう」
AIが作成したマンダラチャート:
+-------------+-------------+-------------+
| 営業部門 | 全社目標 | 運送部門 |
| 売上20%増 | 地域No.1の | 燃費10%改善 |
| | 物流企業へ | |
+-------------+-------------+-------------+
| 人事部門 | | 倉庫部門 |
| 離職率半減 | | 稼働率95% |
| | | |
+-------------+-------------+-------------+
| 財務部門 | 顧客目標 | 開発部門 |
| CF15%改善 | NPS75以上 |新サービス2つ|
| | | の確立 |
+-------------+-------------+-------------+
私:「わぁ、すごい! こうやって図式化すると、全体像がよく分かりますね」
松山さん:「そうなんです。このマンダラチャートをベースに、各部門の具体的な施策を考えていきましょう」
グループでディスカッションを重ね、各部門の目標と主要施策を決定していきました。
人材育成計画で組織の未来を創る
午後からは人材育成計画の作成に取り組みます。
松山さん:「人材育成も、マンダラチャートを使って計画を立てていきます。中心に『理想の人材像』を置き、その周りに必要なスキルや育成施策を配置しましょう」
私:「なるほど。でも、どんな育成施策があるか思いつかないです…」
松山さん:「そんな時こそ、AIの出番です。『運送・倉庫業における効果的な人材育成施策を提案してください』と聞いてみましょう」
AIの提案:
- VR技術を活用した安全運転教育プログラム
- IoTデバイスを活用した荷物取り扱い技術の向上研修
- データ分析スキル習得のためのe-ラーニング
- クロスファンクショナルチーム結成によるリーダーシップ開発
私:「へぇ、VR技術を使った安全運転教育なんてあるんですね。面白そう!」
松山さん:「そうなんです。AIは最新のトレンドも押さえた提案をしてくれます。これらの案を参考に、自社に合った育成計画を立てていきましょう」
グループで議論を重ね、3年間の人材育成ロードマップを作成。「安全」「顧客満足」「イノベーション」を軸に、段階的なスキルアップを図る計画を立てました。
経営理念・ビジョンの再確認
2日目の最後は、経営理念とビジョンの見直しです。
松山さん:「ここまで具体的な計画を立ててきましたが、それらが本当に自社の理念やビジョンと合致しているか、もう一度確認しましょう」
私:「確かに。でも、理念って変えちゃっていいんですか?」
松山さん:「良い質問です。基本的に理念は簡単に変えるものではありませんが、時代の変化に合わせて表現を磨くことはあります。ここでもAIの力を借りてみましょう」
AIに「当社の経営理念を現代的な表現に更新してください」と指示すると、こんな提案が返ってきました。
更新前:「安全第一、お客様本位」
更新後:「持続可能な社会の実現に向けて、安全で革新的な物流サービスを提供し、お客様と共に成長する」
私:「おお、なんだか格好良くなりました!」
松山さん:「そうですね。SDGsの考え方も取り入れつつ、より具体的な表現になっています。こういった案をたたき台に、皆で議論を重ねて最終的な表現を決めていくといいでしょう」
全体計画のまとめ
2日間の締めくくりとして、作成した各計画の整合性を確認し、最終的な経営計画としてまとめ上げます。
松山さん:「さて、2日間お疲れ様でした。最後に、作成した計画の全体像をAIに要約してもらいましょう」
AIによる要約:
3年後のビジョン:
持続可能な社会の実現に向けて、安全で革新的な物流サービスを提供し、
地域No.1の物流企業となる
主要目標:
- 売上高20%増
- 営業利益率6%達成
- 顧客満足度(NPS)75以上
重点施策:
1. 建築資材関連サービスの拡充
2. IoTを活用した配車最適化と倉庫効率化
3. 従業員のマルチスキル化とリーダーシップ開発
4. 環境に配慮した車両への段階的転換
KPI:
- 新規サービス売上比率: 15%
- 車両の平均燃費: 10%向上
- 従業員満足度: 75%以上
私:「わぁ、こうやってまとめてみると、やりがいのある計画になりましたね!」
松山さん:「そうですね。AIを活用することで、短期間でここまで具体的な計画が立てられました。あとは、この計画を実行に移していくことが大切です」
研修を終えて
2日間の研修を終えて、率直な感想は「こんなに楽しく経営計画が立てられるなんて!」というものでした。AIの活用とマンダラチャートという視覚化ツールのおかげで、難しそうだった経営計画作りが、まるでパズルを解くような楽しい作業に変わったのです。
特に印象に残ったのは、以下の3点です:
- AIの驚異的な分析力と提案力
- マンダラチャートの有効性
- グループディスカッションの重要性
この経験を活かし、早速サンクス運送でも新しい取り組みを始めようと思います。AIと人間の長所を最大限に活かしながら、会社の未来を描いていきたいと考えています。
最後になりましたが、この素晴らしい研修を企画・運営してくださった松山さんをはじめとするスタッフの皆様、そして一緒に学び、議論を交わした参加者の皆様に心から感謝申し上げます。この2日間で得た学びと経験を、必ずや実務に活かしていくことをお約束します。
ヨシコでした。それでは、また次回のレポートでお会いしましょう!
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