はじめに

先日、かなえ経営株式会社主催の「マンダラ経営計画3.0セミナー」に参加してきました。
このセミナーは、45年の歴史を持つマンダラ経営計画にAI(ChatGPT)を融合させた画期的な内容でした。大谷翔平選手の活用で注目を集めているマンダラチャートですが、実は経営計画のツールとして長年活用されてきた実績があります。
今回はその最新版について、1日目の内容をレポートします。

講師陣の紹介

  • かなえ経営株式会社 代表 佐野元洋氏
  • 株式会社サンクスUP代表取締役 松山将三郎氏
  • 一般社団法人マンダラチャート協会代表理事 松村剛志氏

午前の部:企業分析と財務分析

企業力分析

最初に取り組んだのは、8部門32項目からなる企業力分析です。経営理念、社長診断力、財務力など、多角的な視点から自社の現状を5段階で評価していきます。
ChatGPTを活用することで、これまで時間のかかっていた分析作業が効率化され、より本質的な検討に時間を使えるようになっています。

外部環境分析(RESAS活用)


午前の後半では、RESASという地域経済分析システムを活用した外部環境分析を学びました。このツールを使うことで、以下のような客観的なデータに基づく分析が可能になります:

  • 産業構造マップ:業界の動向や成長性の把握
  • 地域人口マップ:将来の人口動態予測
  • 消費マップ:地域ごとの消費特性
  • 街づくりマップ:人の流れや商圏分析

午後の部:商品開発戦略の立案

PPM分析とアンゾフマトリクス

午後からは商品開発戦略の立案に入りました。特に印象的だったのは、従来のPPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)やアンゾフマトリクスをAIと組み合わせることで、より具体的な戦略立案が可能になった点です。

  • 問題児、負け犬、金のなる木、花形の4分類による現状分析
  • 市場と商品の新規性による成長戦略の検討
  • AIによる具体的な戦略提案の生成

AIツールの活用について

セミナーを通じて特筆すべきは、ChatGPTの活効な活用方法です。単なる情報の自動生成ではなく、以下のような形で活用していきます:

  1. 基本データの入力と分析
  2. 戦略オプションの生成
  3. 人間による判断と選択
  4. 具体的なアクションプランへの落とし込み

特に印象的だったのは、「AIは鏡である」という講師の言葉です。AIは答えを出すのではなく、自社の現状や可能性を映し出す道具として活用することの重要性を学びました。

参加者の声

「これが私の求めていたものです!」

セミナー終了後、ある参加者の方が興奮気味に私のところへ来られました。

「松山さん、正直に言うと、最初はAIなんて使えるのかな?って不安でした。でもね、チャットGPTを使って財務分析をした時、今まで何時間もかけていた作業が数分で終わったんです。しかも、より深い分析ができる。これは革命的ですよ!」

実は、こういった驚きの声は珍しくありません。特に印象的だったのは、税理士事務所を経営されているA様の言葉です。

「顧問先への提案に、もっと付加価値を付けたいと思っていました。このマンダラ経営計画とAIの組み合わせは、まさに私が探していたソリューションです。早速、来月の経営計画発表会で使わせていただきます!」

リアルタイムで変化する参加者の表情

セミナーの醍醐味は、参加者の方々の表情が時間とともに変化していくことです。

朝一番、少し緊張気味だった皆さんが、RESASを使った地域分析やAIによる企業分析を体験するにつれて、どんどん目が輝いていきます。特に印象的だったのは、旅館を経営されているY様の変化でした。

「実は、うちの地域の人口減少にすごく悩んでいたんです。でも、RESASのデータで訪日外国人の動向を分析したら、なんとマレーシアからの観光客が意外と多いことが分かって。これ、大きなチャンスかもしれません」

その後、Y様はチャットGPTを使って、マレーシア向けの宿泊プランのアイデア出しまでされていました。

想像を超える可能性との出会い

午後のセッションでは、PPM分析とアンゾフマトリクスをAIと組み合わせた戦略立案に挑戦しました。製造業を営むM様の言葉が、今でも心に残っています。

「正直、今までの経営計画って、作るのに必死で運用までなかなか手が回らなかったんです。でも今日の手法なら、AIのサポートで作成の負荷が減るから、実行のフォローまでしっかりできそうです。何より、データに基づいた戦略が立てられる。これは、本当に画期的です」

45年の歴史と最新技術の融合

私自身、AI研究者として、またサンクスUPの経営者として、このマンダラ経営計画との出会いは運命的でした。松村先生が45年前に確立されたこの手法は、AIと組み合わせることで、まさに化学反応を起こしています。

参加者の方々の声を聞くたびに、この可能性は無限大だと確信します。例えば、ある参加者はこんなことを言ってくれました。

「実は、大谷翔平選手のマンダラチャートは知っていました。でも、あれは特別な人のための特別なツールだと思っていた。でも今日、自分の会社にも使える、しかもAIのサポートまであるって分かって、もう感動です」

まとめ

マンダラ経営計画3.0は、伝統的な経営計画手法とAIを融合させた新しいアプローチを提供しています。特に以下の点が印象的でした:

  1. 客観的なデータに基づく現状分析
  2. AIによる効率化と深い洞察の両立
  3. 実践的な戦略立案プロセス

2日目は人事評価や組織づくりについて学びます。
人事評価や組織づくりなど、より実践的な内容に参加者の皆様がどう反応されたのか、今から原稿を書くのが楽しみです。

最後に、参加者の方からいただいた言葉を紹介して、今日のブログを締めくくりたいと思います。

「経営って、孤独な戦いだと思っていました。でも今日、同じ悩みを持つ仲間と出会えて、しかもAIという最強のパートナーまで得られて、明日からまた頑張れそうです」

この言葉こそ、私たちがこのセミナーを続けている理由そのものです。

投稿者プロフィール

松山 将三郎
マンダラチャート認定講師紹介ページ