日本一を目指す大学のスポーツメンタルコーチとして、4年間のサポートを続けています。今回は、3回生のスタッフが自分の役割や活動に対して迷いを感じていた場面でのコーチングセッションをご紹介します。彼がマンダラチャートを通じて、何を大切にしているのか、そして自分のやりがいを見つけるプロセスが描かれています。

マンダラチャートの「鳥瞰的要素」とは?

マンダラチャートの最大の魅力は、「鳥瞰的要素」、つまり全体を俯瞰する力にあります。周囲のマスを埋めていく中で、中心に据えるべきキーワードが自然と浮かび上がり、全体像を把握しながら自分の価値観や目標を見つけられるのです。

セッションの背景

最初は、自分が何を一番大切にしているのか分からなかった彼。しかし、セッションを進める中で、9マスのマンダラチャートを使って、周りのマスを少しずつ埋めていくうちに、彼自身が何にやりがいを感じているのかが明確になってきました。

コーチングのシーン:自分の価値観を見つけるプロセス


シーン:スタッフとの対話

コーチ(あなた):「君がスタッフとして何を大切にしているのかを明確にするために、マンダラチャートを使ってみよう。まず、中央に何を書けばいいか迷うかもしれないけど、周りのマスから埋めてみようか。今やっている仕事や、やっていて楽しいこと、やりがいを感じることを書き出してみて。」

スタッフ:「そうですね…。今は何を一番大切にしているか自分でもよく分からないんです。でも、周りから考えてみます。」

(スタッフが周りのマスに、「チームメイトとの関係を深める」「選手をサポートする」「コミュニケーションを取る」「問題解決に取り組む」と書き込んでいく)

コーチ:「いい調子だね。これを見て、少しずつ自分が大切にしていることが見えてきたんじゃないかな?」

スタッフ:「そうですね…。僕は、どうやら『選手をサポートすること』にやりがいを感じている気がします。問題解決のために動いているときが一番充実しているかもしれません。」

コーチ:「それは重要な気づきだね。君がサポートを通じて選手の成長に貢献できていると感じるとき、君自身のやりがいが高まるということだね。」

(中央のマスに「選手をサポートすることがやりがい」と記入)

スタッフ:「なるほど、これが僕の大切にしていることだったんですね。最初は全然分からなかったんですが、こうやって書き出してみると、はっきりしてきました。」

コーチ:「その通り。マンダラチャートを使って、周りから自分の価値観を探るのはとても効果的なんだよ。これで、君が何を中心に据えてスタッフ活動をしていけばいいのか、明確になったね。」


自分のやりがいを発見

このコーチングセッションを通じて、彼は自分が最も大切にしている「選手のサポート」に気づきました。最初は漠然としていた感情も、周りのマスを埋めていくことで明確になり、自分のやりがいを発見することができました。マンダラチャートを使って、彼は自分の役割をより深く理解し、今後の活動に向けて自信を持つことができるようになりました。

まとめ

今回のセッションは、最初は自分の価値観や大切にしたいことが分からなかった彼が、マンダラチャートを使うことでそれを明確にし、やりがいを発見するプロセスが描かれています。チームのスタッフとして、自分の軸を見つけた彼は、これからさらに自信を持って活動を進めていくでしょう。

自分が何を大切にしているのか、一番大事にしたい事は何なのか… 夢は?目標は? 今回のスタッフと同じように、自分の中心核がわからないという方は多いと思います。この記事を読んで、同じように自分の役割や価値観に迷っている方々が、マンダラチャートを活用して自分自身を見つけ、目標に向かって自信を持って進んでいけることを願っています。 

*セッションの会話はイメージです。

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keiko